静かな存在感をたたえる、李朝時代の文書函です。
函(ハム)は、朝鮮半島で古くから貴重品や重要な文書を保管するために用いられてきた箱であり、特に男性の書斎であるサランバンには大小さまざまな文書函が置かれていました。重要なものをしまうため、小ぶりなものにも施錠のための金具が備えられています。
黒い木肌に金具が美しく映え、箱全体の強度を高めるためにあしらわれた金具には、長い年月を経たことでしか生まれない柔らかな風合いが宿っています。側面には持ち運びのための取っ手金具も残されており、実用品として大切に扱われてきたことがうかがえます。
蓋裏には、旧暦による日付と思われる墨書が残されています。「閏七月十六日」と読める記載も見られ、かつてこの函が実際に文書などを納めるさいに、忘れてはいけない重要な内容を書き留める足跡のメモとして使われたのではないかと思われます。
古い木家具でありながら保存状態は良好で、金具も当時の趣をよく留めています。内部には経年による擦れや染みなどが見られますが、それらもまた長い時間の積み重ねとして味わい深く感じられます。文書や手紙、大切な品々を納める箱としてはもちろん、空間に静かな物語を添える調度としてもお楽しみいただけます。
長い歳月を越えて今に残った文書函。これから先も誰かの手元で、大切なものを守りながら受け継がれていってほしいと思います。
【サイズ】
Wide:約32cm
Depth:約16.5cm
Height:約12.5cm
*国際郵便(EMS)送料込み。
商品は丁寧にケアを施してから撮影・発送しておりますが、骨董品であるため、長い年月の経過による傷みや、磨いても完全には除去できない汚れが残ることがございます。
写真についても、できる限り実物の色味に近づけるよう心掛けておりますが、お使いのモニター設定やお部屋の照明環境によって、実際の商品と色が異なって見える場合がございます。
また、画像に映りきらない微細な傷などがあることがございますが、これも骨董品ならではの味わいとしてご理解いただければ幸いです。追加のお写真などを希望される場合はお気軽にご連絡ください。