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美しい表紙に心を奪われ、そっと手に取った一冊。
そこには、長い時を超えて受け継がれてきた李朝白磁・タルハンアリ(月壺)の物語が、静かに、そして力強く描かれていました。
日本統治時代からの解放、朝鮮戦争など、厳しい時代背景を描きながら、ひとりの女性とタルハンアリの歩みを描きます。
時代の流れの中で、守りたいもの、大切にしたいものを抱きしめながら、それでも前を向いて生きること。
その姿は、まるで夜空に静かに光を灯す満月のように、読む人の心に深く沁み渡ります。
どんな時代でも、心の中に持ち続けたい「強さ」と「希望」——
そんな思いを感じる一冊です。
*発送は3月20日以降となります。
<本の紹介>
満月のように夜空を明るく照らすーー。
苦しみの長い時間を、黙々と「オクチョンネ」とともに歩んだ月壺の物語
月壺は、韓国の情緒を最もよく表現する白磁として広く知られています。雪のように白く、満月のように丸い形は、韓国民族ならではの素朴さと温かさ、そして包容力をそのまま映し出しています。だからでしょうか。金煥基(キム・ファンギ)画伯をはじめ、多くの作家が月壺を絵画や造形物として、それぞれの個性を生かしながら再解釈し、表現しています。このように、多くの作家が月壺の美しさを描く中、絵本として初めて月壺を題材にした本『月壺』が世に送り出されました。
作家の趙英智(チョ・ヨンジ)氏は、戦争という極限状態に追いやられた、ただただ弱く儚い存在でしかなかった一人の女性が、三人の子どもを抱きながら、ひたすら生き抜かねばならなかった人生の物語を、韓国民族を象徴する月壺の視点を通して淡々と描きます。
私たちは歴史的な出来事を語るとき、たいていはその原因と結果についてのみ話し、記憶します。そのため、そうした出来事によって生じた苦しみを全身で受け止めねばならなかった個々の人生には、あまり目を向けない傾向があります。絵本『月壺』は、歴史の意味ではなく、凄惨な戦争の中で生き抜いた人々の生活に耳を傾けています。
絵本の舞台となる朝鮮戦争当時は、「昼は国軍、夜は人民軍」と言われるほど、支配する軍隊が頻繁に入れ替わり、人々はどちらの側にも属せず、薄氷を踏むような緊張感の中で生きなければなりませんでした。それでも、大切なものを守るために懸命に生き抜いていました。いつ終わるとも知れない戦争の恐怖が続く日々の中、生き延びたということ自体が奇跡であり、尊いことなのです。
作家は本書を通じて、日本統治時代、解放、朝鮮戦争、分断という激動の時代を耐え抜いた人々の人生に敬意を表し、彼らに慰めを送ります。そして、「歴史は繰り返される」と言われるように、子どもたちの未来が常に明るいとは限らず、不確実性がますます高まるこの時代を生きる子どもたちにとって、極限の状況でもひたむきに生き抜いた絵本の中の「オクチョンネ(억척네)」の姿は、どのような困難の中でも耐え抜き、再び立ち上がるための心の強さを育む助けとなるでしょう。
出版日:2020年6月25日
ページ数:44ページ
重量・サイズ:487g | 237×277×10mm
*韓国語の書籍となります。
【発送について】
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